この記事は2004年6月に掲載されたものです。
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展示会での演劇

カテゴリー: fringeのトピック以前 | 投稿日: | 投稿者:

●「fringe blog」は複数の筆者による執筆です。本記事の筆者は 荻野達也 です。

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「しのぶの演劇レビュー」によると、高野さんはお仕事で東京ビッグサイト(有明、東京国際展示場)に行かれたらしく、小劇場演劇を展示会でやったら需要があるのでは、と書かれています。私も今週は東京国際フォーラム(有楽町)の展示会に足を運んだのですが、そこではメインイベントとして大々的に芝居をやっていました。

展示会は東京国際フォーラム地階の展示ホールでやっていたのですが、その一画に「メインシアター」なるコーナーがつくられ、約20分の芝居が繰り返し上演されていました。展示会での寸劇は結構ありますが、これは事前収録した映像を交え、シーンによって照明も変化する(展示会にしては)凝ったもので、つい見入ってしまいました。

製品紹介が目的ですから、説明台詞の多いベタベタな内容にはなっていましたが、それでも展示会で主流のコンパニオンが一方的にしゃべるものよりは、観客の心をとらえることが出来ると感じました。今回はピンマイクが用意出来なかったようで、ヘッドセットを装着しての演技は違和感がありましたが、それを除けば面白い企画だったと思います。

展示会のサイトにあらすじが載っています。ビール会社のオフィスと、社員が通うバーが舞台で(展開が目に浮かぶようでしょう)、バーの部分を映像で上映していました。サイトに載っている画像2点はその映像からです(実際はもちろんカラー)。

1日13回の上演になるため、出演者はダブルキャスト。交互ではなく、数回ごとに交替していたようです。集中力を維持するには、そちらのほうがいいのでしょう。興味深かったのは、2組のキャストで演出がかなり違っていたことです。2組のうち役者に華がある組は台本に忠実に、平凡な組はかなりくだけた感じにしていました。2組を見比べているうち、演出家が「これではいかん」と思ったのでしょうか。


展示会での演劇」への2件のフィードバック

  1. 高野しのぶ

    東京国際フォーラムは空間自体がすごく魅力的で、お芝居を観に行く時もそれを味わうのが楽しみなのですが、東京国際展示場も人が居る場所としてとても面白いと思いました。
    まず、展示会ってそもそも見世物なんだなぁ、というのが素直な感想でした。
    ブースを回っているサラリーマンのお顔を見ると、皆さん結構退屈そうなんですよね。そりゃ物を売るためだけの営業スマイルを向けられても、楽しくなったりしませんし。
    なんか面白いこと無いかな~って探してる自分にも気づいたので(笑)、ここでコントとか寸劇とかパフォーマンスとか見られたら・・・♪と思ったのです。

    展示会での小劇場演劇というのが、あるシステムというか、パッケージ化できれば、実現への道があるのでは、と思います。

  2. たにせみき

    つい先月、きたるビッグサイトでの××展に
    俳優を使ったプレゼンテーションを企画してたのですが
    代理店さんがコンペを勝ち取れませんでした(><)
    「人(パフォーマー)」に対する金額に、市の人はまだまだ厳しいようです。
    「物」では原価や工程からついてる金額に疑問無いみたいなんですが。
    この話題のネタにタイミング良く出会ってたら「効果大なんです!」ってことを
    もっと突っ込めた気がします。惜しい!そして次回こそは!

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