劇評サイト「ワンダーランド」のインタビュー記事「芸術創造環境はいま―小劇場の現場から」第3回の上田美佐子氏(シアターΧプロデューサー兼芸術監督)が素晴らしい。拙速な劇場法(仮称)制定に警鐘を鳴らしている上田氏のまとまった考えが読める。
プロデューサーというのは、どうしても実現したくてやったもので赤字をつくったら自分で背負う、そのくらいの覚悟でやるべきものなのですし、企画だって現在こそやるべき課題を見出し試みつつ「道なき道」を探求、葛藤を継続する。お金を積まれたからって拡ける道程ではない。簡単に上から若き未熟者を配してやれる、そんなことは妄想じゃないかと思います。
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上から法律化されたものを当てがわれるのは絶対に違うと思いますね。大事なのは年取った世代であろうが、活躍中であろうが、新人であろうが、問題を提起する場を創造現場からつくることじゃないかと思います。
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これを読んで、一人一人が改めて劇場法(仮称)について考えてほしい。推進派から考えを変える方もいるのではないか。それくらい心に響く内容だ。