fringeで何度もご案内していますが、東京・西巣鴨に廃校を転用した新しい稽古場施設「にしすがも創造舎」がオープンし、10月1日から一般利用を開始します。審査制で、来年3月末までの使用団体を9月6日(月)締切で募集中です。
廃校を使った稽古場施設としては、京都芸術センターが全国的に有名ですが、京都が財団法人京都市芸術文化協会による管理運営で予算をかけて大改装したのに対し、西巣鴨はNPO法人アートネットワーク・ジャパン(ANJ)が豊島区と年度ごとに契約更新していくため、現状維持での利用になります。
ただし、私立の淑徳中学校の仮校舎として使われていた経緯があり、東京の公立中学校跡としてはめずらしく普通教室にもエアコンがあります。隣室の音漏れを緩和するため、並んだ普通教室を一つおきに使用するなどの配慮もされています。産声を上げたばかりの施設ですが、スタッフは京都芸術センターに一歩でも近づこうと奮闘されています。
「にしすがも創造舎」が起動に乗れば、常時5団体以上が稽古に使うことになります。単なる稽古場ではなく、サロンのような場所もありますので、カンパニー同士の交流も生まれることでしょう。京都芸術センター内のカフェ「前田コーヒー明倫店」が京都のカンパニーのたまり場になっているように、「にしすがも創造舎」も東京の小劇場系のたまり場になればと思います。
運営するANJは、東京国際芸術祭を長年主催してきたことで知られています。同芸術祭のプログラム「リージョナルシアター・シリーズ」を財団法人地域創造と共催し、常に小劇場系カンパニーの動向に注目しています。このような経験から、「にしすがも創造舎」の利用料支払いは公演後2週間以内となり、後払いが可能になりました。公演会計の苦しさに配慮したANJならではの英断です。
使用団体募集にあたって、「にしすがも創造舎」の内覧会が設定されています。「こんなはずじゃなかった」ということがないよう、応募前にご自分の目で確かめていただきたいと思います。明日、9月2日(木)15:00~が最後の内覧会となっていますので、まだご覧になっていない方はぜひお申し込みください。すでに参加されたアルマジロ遊戯団・小川真耶さんの感想が「hibikore」に書かれています。
●内覧会参加方法
団体名・代表者名・希望日時・人数をsozosha-info@anj.or.jpまで。
東京は稽古場施設が少なく、稽古場ジプシーを余儀なくされているカンパニーが多いはずです。ならば、こうした好条件の募集では相当数の応募があるという事実を示し、それを行政への働きかけに使えるようにしなければなりません。「申請書類が面倒」「地域住民との交流が鬱陶しい」と思っていたのでは、いつまでたっても東京の稽古場状況は好転しないでしょう。むしろ「地域向けのワークショップを開くことが自分たちの勉強にもなる」ぐらいに思わないと。
締切まであと5日。一つでも多くのカンパニーが「にしすがも創造舎」に応募することを期待します。この情報を知らないカンパニーにも、ぜひ広めてください。
トラックバック&トップページからのリンクありがとうございます。だたの日記感覚で書いてしまったので、なんだか気恥ずかしいです。(^^;
稚拙な文章ですが、一つのきっかけになってもらえれば嬉しいです。
是非、9/2の内覧会に参加した方も感想など教えていただきたいです。
東京での小劇場の交流の場のスタート地点に立ち会えることはとても貴重だと感じています。頑張って申請書書きたいと思います。
fringeのトップページにリンクしていただき、の結果途中報告
仕事中、昼休みに「トラックバックされました」お知らせメールを受信したので、「ん?」と思ってチェックしてみると、fringeのblogでトラックバックをしていただいていることが発覚。
こちらからしたことはあれど、まさかしていただける日がこようとは夢にも思っていなか…