「制作者は媒体を有している」で書いたとおり、演劇ポスター・チラシは、それ自体一つのメディアだと思う。ポスターやチラシが宣伝媒体だという文字どおりの意味ではなく、そこに使用するビジュアルが、若手アーティストの発表の場に使えるという意味である。
6月の「劇作家大会」「佐藤佐吉演劇祭2014+」は地域の若いカンパニーの制作者もアンテナを伸ばしておく企画
地域の若いカンパニーの制作者は、6月の両企画に向けて、ひとつだけ仕事をしなければならないのではないかと思います。
それは、
・9年ぶりとなる「劇作家大会」(兵庫県)
・初となる同時多発型の「佐藤佐吉演劇祭2014+」(東京)
このうちのどちらか一つに、カンパニーの劇作家/演出家を送り込むべきだということです。
芸術文化振興基金 6年間の都道府県別採択状況をみて
WordPressへ移行しました
「fringe blog」をMovable TypeからWordPressへ移行しました。記事のURLは変わらないよう工夫しています。
レスポンシブデザインなので、スマートデバイスに最適化され、これまでより格段に読みやすいと思います。蓄積された1,000本の記事をお楽しみください。
あいちトリエンナーレ|中日新聞の座談会を高く評価するとともに、同新聞に反論も同等レベルの扱いで載せるべき
愛知県で行われた総合芸術祭「あいちトリエンナーレ2013」。中日新聞による記者座談会と銘打たれた記事がネット上で波紋を広げています。
芸術祭や演劇祭を紹介するような新聞記事はよく見ます。
ひとつの公演や催事という「木(作品)」への批評・感想というものもよくありますが、それと同じように総合芸術祭という「森(企画)」を捉えての批評・感想も重要だと思います。けれども、これまでの地域の批評シーンでは、そういった総合芸術祭企画という「森(企画)」への批評は殆ど行われてなかったのではないでしょうか。
舞台芸術制作者オープンネットワークに期待すること
2月14日に設立総会を開催して正式発足した舞台芸術制作者オープンネットワーク(ON-PAM)の活動が本格化している。各地での説明会、公開・非公開の様々なプログラムが企画され、会員のTwitterでも熱い思いが語られているようだ。ここで、私がON-PAMに期待することを書きたい。
劇評サイト「クリティック・ライン・プロジェクト」が消えてしまった
長谷部浩氏が主宰していた劇評サイト「クリティック・ライン・プロジェクト」(CLP)が削除されてしまった。同サイト内の「ポスト・パフォーマンス・トーク・プロジェクト」(PPTP)アーカイブも消えた。
サイトの更新は2006年3月で終了し、その後はCD-ROMで関係者に配布する措置をしたようだが、ネット上の劇評サイトは、ネット上で検索エンジンにヒットしてこそ存在意義があると思うので、残念でならない。テキストベースの劇評ならデータ量もわずかで、無料スペースに移植するなど、ネット上に残す方法はいくらでもあると思う。既存の劇評サイトにコンテンツを贈与してもよいと思う。著作権を有している方はぜひ検討してほしい。
「劇場法の指針(案)」パブコメへの回答|地域間格差の国政府の責務に前進が見られない
「劇場、音楽堂等の事業の活性化のための取組に関する指針(案)」のパブコメへの回答として、「劇場,音楽堂等の事業の活性化のための取組に関する指針案に関する意見募集の結果について」 が先日文化庁サイトで公開されていました。
多くの意見提出に、回答している担当部局の労に頭がさがる思いです。
私の方からは、地域間格差の緩和に関するところに意見を提出しており、そのうちの一つには回答がありました。
私からは以下のように意見を出しておりました
大都市から離れた人口3万人の市町村で劇団活動は可能なのか
本土でもっとも南の県である鹿児島県の北部に伊佐市という人口約3万人の市があります。周辺の都市からもはなれており、人口約60万人の鹿児島市まで車で1時間30分程度を要します。
伊佐市といえば焼酎が有名です。伊佐錦・伊佐美・伊佐大泉という焼酎の銘柄にピンと来る方がいらっしゃるかもしれません。
先日(4/13)この伊佐市に拠点を置いて活動する「演劇集団非常口」の公演に行ってきました。福岡からだと九州新幹線から路線バスに乗り継いで約2時間。2時間というとそんなに遠い印象はありませんが、そのバスは1日4本です。バスの時間にあわせての移動です。
市街から少し離れた運動公園と同じ敷地に伊佐市文化会館があります。1300席の大ホールの舞台上につくられた特設劇場が、今回の公演「四畳半の翅音」の会場です。
「TPAM in Yokohama」がより開かれた存在になるためには
小劇場レビューマガジン「ワンダーランド」に、「TPAMエクスチェンジ『地域演劇』グループミーティングレポート」が4月10日掲載された。筆者は「イチゲキ」を運営している廣澤梓氏で、ワンダーランド編集部にも所属している。
「TPAMエクスチェンジ」は、2013年2月9日~17日に開催された「TPAM in Yokohama 2013」(国際舞台芸術ミーティング in 横浜 2013)で企画された交流プログラムで、ブースを設けて情報発信を行なうものだ。2011まで「ブース・プレゼンテーション」、2012は「プレゼンテーション・プログラム」という名称で、TPAMスタート時から続いている基本形である。2013の特徴は、予約制のグループミーティングが設けられたこと、ファシリテーターを野村政之氏(こまばアゴラ劇場・青年団制作)が担当したことだ。このグループミーティングに対してのリポートである。