この記事は2011年8月に掲載されたものです。
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連載予告「カンパニーを進化させ集客へと導く具体的な方法」

カテゴリー: フリンジのリフジン | 投稿日: | 投稿者:

●「fringe blog」は複数の筆者による執筆です。本記事の筆者は 荻野達也 です。

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fringe[ナレッジ]では、これまで共通化したノウハウを掲載することを心掛けてきたが、最も現実的な課題である集客へのヒントになるべく、新しいシリーズとして、個人的な経験に裏打ちされた具体的な方法を[ナレッジ]に連載したいと思う。これまでの[ナレッジ]が「戦略」だとすれば、これは「戦術」に相当する。

私が集客にこだわるのは、それが小劇場のロングランと直結しているからだ。逆に言えば、ロングランが出来ない最大の原因は集客の弱さにある。観劇人口を増やし、演劇を身近な存在にするには集客しかない。それに対する貪欲さを絶対に失わないでほしいと思う。「演劇LOVE」だからこそ集客なのだ。

「戦術」は集団の数だけ存在する。他人の「戦術」を真似るだけでは意味がない。それぞれの集団で咀嚼しながら、自分たちの方法を考える必要があるため、これまでネットでは敢えて具体的な「戦術」を書かないようにしてきた。だが、なかなか定着しないロングラン(特に地域で)の現状に鑑み、いまこそ私の「戦術」を振り返ってみたい。

演劇の集客と言えば、どうしても目先の宣伝を考えがちだが、その前に集団の内外でやれることがたくさんあると思う。すぐに動員に結び付かなくても、じわじわと効いてくることもある。予算がない小劇場演劇では、そんな漢方薬のような体質改善も重要だ。ノウハウというより、制作者のカンパニーへの接し方を示唆するような書き方にして、新しい「戦術」を考えるきっかけになればと思う。

私は昨年「どんなカンパニーでも東京なら3,000人動員出来る」と書いた。この連載を読めば、それが実感出来るような内容にしたい。