(続き)
このようなシステムが出来ることで、人材の遠隔地への流出も減少するだろうと思います。それでも100%のアートマネージャーがその地域にとどまるわけではないので、新たな他地域の人材がはいってくる余地も確保されます。このあたりはバランスが大切なところです。
このシステムが実現した場合でも、その地域でのアートマネージャーのキャリアアップというのは望みにくいのですが、それでも大きな前進だろうと思います。キャリアアップについては、都市圏や県単位で嘱託の係長ポストと課長ポストを用意出来ればクリア出来そうにおもえますが、これについては将来の課題ということでここでは考えないことにします。
人材の育成を考えるときに、雇用環境の問題はやはり重要な要素です。一定規模の需要と供給を確保しなければ、健全な雇用環境は成立しません。
近隣市が雇用の面で連携して、一定規模の需要と供給を確保し地域アートマネージャーの健全な雇用環境を実現すれば、アートマネジメント人材の育成もすすみ、地域の芸術文化環境は大いに前進するでしょう。
(終わり)