この記事は2007年8月に掲載されたものです。
状況が変わったり、リンク先が変わっている可能性があります。



あの人だれドットコム

カテゴリー: fringeのトピック以前 | 投稿日: | 投稿者:

●「fringe blog」は複数の筆者による執筆です。本記事の筆者は 荻野達也 です。

Pocket

演劇制作を支援するシステムをつくりたいという若い人と会いました。話しているうちに、私がその場で思いついたアイデアがあります。データベース構築の知識があれば、さほど難しくなく実現可能だと思います。観劇人口を増やすためにぜひ実現してほしいので、ここに広く公開します。

ここ数年、小劇場系の俳優のマスコミ出演は目覚しいものがありますが、視聴者がどこまで気づいているかは疑問です。「ちょっと気になるけど、誰だろう」程度で終わっていることが多いのではないでしょうか。マスコミ出演は収入源であると同時に、それをきっかけに劇場に足を運んでもらいたいとの思いがあるはず。それを仲介する情報サイトをつくったらどうでしょう。

題して「あの人だれドットコム」。要は、カンパニーや所属事務所が発表しているマスコミへの出演情報を集めたもので、視聴者がドラマやCFの名前で検索すれば、無名の小劇場系俳優でも名前がわかるようにします。ここからがポイントで、検索結果に「この俳優が気になる」チェックボックスを表示し、チェックを入れておけば自動的にその俳優が出演する舞台情報がメールされるようにします。

データ提供は基本的にカンパニーや所属事務所が行ない、情報解禁日欄を設けて、その日以降に内容が表示されるようにすることで、事前入力を可能にします。俳優の顔写真やプロフィールも提供すると、視聴者に喜ばれるでしょう。対象はテレビドラマ、映画、TVCFに絞ったほうが使いやすいと思います。

イメージとしては、ドラマ・映画の撮影場所をデータベース化した「全国ロケ地ガイド」が近いです。ロケ地が気になる人が多いように、見慣れない俳優に関心を示す人も少なからずいると思います。これは有志による運営ですが、カンパニーや所属事務所が協力すれば、きっと充実したものが出来ると思います。

一から構築してもいいですし、すでに団体・公演情報が蓄積されているデータベースに機能追加してもいいでしょう。ただし、いま演劇に全く関心のない人を誘うためのサイトなので、インターフェイスは「あの人だれドットコム」のような別サイトにしたほうがよいと思います。

繰り返しますが、目的は劇場へ観客を誘導すること。せっかくマスコミ出演しても、それで公演の動員が増えるケースは、ごく一部の人気俳優に限られています。それを変えるきっかけにするのです。こういうサイトが出来れば、青年団の古舘寛治氏が高橋がなり氏に間違えられることもなくなると思います。