この記事は2004年10月に掲載されたものです。
状況が変わったり、リンク先が変わっている可能性があります。



沈黙するウェブサイト

カテゴリー: fringeのトピック以前 | 投稿日: | 投稿者:

●「fringe blog」は複数の筆者による執筆です。本記事の筆者は 荻野達也 です。

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[トピック]でお伝えした栗東芸術文化会館さきらの丹野賢一/NUMBERING MACHINE公演中止問題ですが、crosstalk・小坂圭司氏のウェブログ「ワニ狩り連絡帳」が詳細にリポートしています。電話での劇場側の応対の様子も書かれています。

今回の件は公演中止という問題以外に、劇場側が中止と発表した10月8日のステージが、実際には公開ゲネのような形で行なわれていたという理解し難い状況になっています。小坂氏も指摘されていますが、丹野賢一/NUMBERING MACHINE側は、なぜ自分たちの公式サイトで情報発信しないのでしょう。こういうときこそウェブは真価を発揮するものなのに、なぜ沈黙を続けているのでしょう。ゲスト出演の指輪ホテル側から情報が広まるのは、順序が逆だと思います。

公演を「人質」に取られているから? いや、この問題はもっと大きくすることだって可能なはず。丹野賢一/NUMBERING MACHINE側の制作者・山口佳子氏は、「dm_on_web」にコメントする時間があるなら、なぜ同じ内容を公式サイトのトップページに書かないのでしょう。伝えなければならない相手は、観客のはずです。


沈黙するウェブサイト」への4件のフィードバック

  1. 山口佳子

    丹野賢一の制作の山口です。はじめまして。
    今回の問題について取り上げていただいてありがとうございます。
    まずは、荻野さんが指摘されているように、自分たちのHPでの正式な告知よりも先に、武藤氏のHPに不確定な情報を書き込んでしまったことは、制作をする立場として優先順位をしっかり認識していなかったと反省しております。

    これまで何も情報をウェブにあげなかった事につきましても、大きな間違いでした。公演を何とか実施できるよう、連日長時間の交渉を続けること、現場での様々な作業を優先させてしまったことによりますが、ひとことでも何か書くべきでした。
    本日、HPの掲示板にて今お伝えできることを書き込み致しましたので、ご覧頂けますと幸いです。

    公演終了後は、今回の一連の出来事についての報告を何らかの形で発表しようと考えています。その際は改めてご連絡させて頂きますので宜しくお願い致します。

  2. 荻野達也

    山口さん、公式サイトのトップページと掲示板を拝見しました。
    この説明で多くの方が今回の事実経過を知り、問題の本質を把握されることと思います。

    今回の問題は、公共ホールが抱える脆弱性を如実に物語っていると思います。
    事実を記録し、問題を公表することで、劇場側の責任を全国に問うことも可能でしょう。

    お疲れと思いますが、このような問題を二度と起こさないためにも、毅然とした対応を続けてください。

    さきらは関西でも自主事業に熱心で、芸術に理解のあるような顔をしていただけに、今回の対応は本当にだまされた印象ですね。

  3. 小坂圭司

    荻野様、はじめまして。ご紹介ありがとうございます。現地に居たためにお礼が遅れましたが、この問題をより多くの人に知っていただく事が出来ました。

    ただ、今さらではありますが、いちばんの問題は、「沈黙するウェブサイト」ではなく、「嘘をつくウェブサイト」であり、「さきら」側の虚偽に等しい告知姿勢である事は、あらためてご確認いただきたく思います。わたしが10日に現地を訪れた時点では8日/9日の「さきら」側での中止決定に関する情報はことごとく消されており、まるで何ごともなかったかのような風景を押し通そうとしていました。

    まだ帰京して来たばかりですし、時間も遅くなりましたので突っ込んでは書きませんが、これで終ってしまうのではなく、いったい何が起こったのか、それは今どうなっているのかは、しばらくは追求して行きたいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。

  4. 荻野達也

    小坂さんの「ワニ狩り連絡帳」は、今回の問題の貴重な情報源でした。感謝いたします。

    「沈黙するウェブサイト」ですが、fringeは制作者向けの専門サイトですので、このようなトラブルに際して制作者がどう振る舞うべきかを最大の視点にしています。その意味で、敢えてこのタイトルにしたことをご理解いただければと思います。観客向けサイトなら、当然全く違った内容になったでしょう。

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