この記事は2005年2月に掲載されたものです。
状況が変わったり、リンク先が変わっている可能性があります。



「劇団員に誰かお知り合いはいませんか」撲滅運動

カテゴリー: fringeのトピック以前 | 投稿日: | 投稿者:

●「fringe blog」は複数の筆者による執筆です。本記事の筆者は 荻野達也 です。

Pocket

fringeで「絶対に禁句」としている、当日券のお客様に「劇団員に誰かお知り合いはいませんか」と尋ねる行為は、最近はかなり減ってきたと感じていたのですが、ウェブログ「#10の観劇インプレッション」にショックなことが書かれています。

当日券で入ると「劇団員に知り合いは‥‥」と聞かれることがまだ多いです。というか以前より増えている気がします。最近だと、3回に2回くらい聞かれているような。

そうなんですか。これが事実なら、私がfringeで声を大にして訴えていることがまだまだ伝わっていないということだし、読者が増えているにもかかわらず支持を得ていないということで、fringeというサイトの存続にもかかわる重要な問題だと考えます。

小劇場演劇に触れるようになって、私が最も違和感を覚え、観客として不当な扱いを受けていると実感したのが、この「劇団員に誰かお知り合いはいませんか」でした。このように尋ねるなら、それは「公演」ではなく、身内だけを集めた「発表会」でしょう。

観客の方々も、これは悪しき慣習だと思ってください。その場では贔屓の役者の応援になるかも知れませんが、もっと広い視野で考えると、演劇ファンの拡大を阻害していることになるのです。演劇をもっと身近な存在にすることこそが、観客の方々の願いなのではありませんか。受付で「劇団員に誰かお知り合いはいませんか」と訊かれたら、「知り合いがいたら割り引くのは不公平だろう」と受付を叱ってください。

fringeは、本気で「劇団員に誰かお知り合いはいませんか」撲滅運動に乗り出します。

(参考)
続・「劇団員に誰かお知り合いはいませんか」撲滅運動


「劇団員に誰かお知り合いはいませんか」撲滅運動」への12件のフィードバック

  1. いごっそBLOG

    ≪劇団員に誰かお知り合いはいませんか≫撲滅運動

    いつもよく見てるfringeのサイトでのBLOG。 ≪劇団員に誰かお知り合いはいませんか≫撲滅運動 僕もこの運動に参加しようと思い、TB。 この運動、TBで流行らせれば、かなり広まるのでは? 今こそ、ネットの大活用。 それでももしそんな事聞いてる劇団は、ネットを…

  2. かちゃノート

    「劇団員に誰かお知り合いはいませんか」撲滅運動

    一日2回はのぞいているサイトfringeのブログにびっくりすることが書かれていました。 「劇団員に誰かお知り合いはいませんか」  まだ、そんなことを言ってる劇団があるんだとなんだか悲しくなってしまいました。 私が、色んな劇団さんに受付の手伝いに行きはじめた頃…

  3. ターボからまわり

    「劇団員に誰かお知り合いはいませんか」撲滅運動

    とてもとてもお世話になっているfringeBLOGでのこんなエントリがあったのでトラックバックさせてもらいました。
    「劇団員に誰かお知り合いはいませんか」撲滅運動
    当たり前でしょう、こんなこと。「最近減ったか増えたか」と言う事は、そういうことを言われそうな規模の劇.

  4. #10

    3回に2回ってのは大袈裟だったかもしれません。
    聞かれた時ばかり印象に残るから実際はそれほどでないかも。
    小心者なので受付を叱るのは難しいですが、しばらく意識してカウントしてみます。

  5. 某日観劇録

    補足・私は当日券で芝居を観る

    fringeからトラックバックをいただいて、「何か乱暴なこと書いたっけ」と条件反射で思ってしまったのですが(苦笑)、当日券について「『劇団員に誰かお知り合いはい

  6. 彗星のオヒレ

    たまにはこういうことも。 担当:西出奈々

    ブログというものを使い始めて半月あまり。
    とても興味深い記事を見つけたので、初めてトラックバックという機能を使ってみました。

    稽古中以外はたわいもないことを書いている彗星のオヒレですが、
    本当はこういうことがしたかった!

    という訳で、いつもわたしがネ.

  7. さばの味・技めぐり匠版

    真面目に考えないといけないこと

    知り合いの役者さんのBlog経由で読んだ記事。
    身につまされる内容で、ちょっと真面目な話をしてみようかと思ったのだけど……

    形にならない。

    今月に入ってからは本当に致命的に頭が働いてない。

    文章を上手く組み立てられないとかそんなレベルじゃ無くて、…

  8. figaro

     CLACLA日記のfigaroこと中瀬宏之です。
     この運動には大賛成です。
     一般のお客さんと関係者(含め批評家等)との差別・格差は少なくないと日々感じているからです。
     ただ、それより何より、ただ演劇のみに没頭していない人間からすれば、小劇場系のチケット料金ははっきり言って、「ぼったくり」とまでは極論しないものの、その料金とつりあう物を創り上げているのか、と疑いたくなるような場合が少なくない訳です。
     その問題を抜きにして、ただこの運動のみを語るのであれば、しょせん木を見て森を見ない結果に陥るような気もしないではないのですが、如何でしょうか?

  9. 荻野達也

    >中瀬さん

    新・KYOTO演劇大賞への文章など、興味深く拝見しています。

    ご指摘の件ですが、もし「ぼったくり」と感じる公演があれば批判の対象とし、次回からは足を運ばないことでよいのではないでしょうか。料金に見合った作品を提供出来ない団体が淘汰されていくのは、とても健全なことだと思います。安易に公演を打つ未熟な団体には、お客様が鉄槌を下してください。

    私がこの提言を向けているのは、芸術面のレベルは高くても興行面が未熟な団体です。接遇マナーで評価を落とすのはもったいないと感じます。その最低限の常識として、「劇団員に誰かお知り合いはいませんか」は言うべきではないと考えます。便宜的に「運動」と書きましたが、これは「常識」ではないかと私は感じています。

  10. figaro

     お返事、ありがとうございます。
     >私がこの提言を…
     以下の部分も含め、荻野さんの趣旨、了解いたしました。
     こちらも、気がついた際は、行動していこうと思います。

     チケット料金の問題に関しては、真摯にしかし厳しく、自分なりの意見を述べ、実際に荻野さんの指摘されているような対応をしていくつもりです。
    (もちろん、「ためにする」ような行為は慎んでいきたいとも思っていますが)

コメントは停止中です。