この記事は2008年12月に掲載されたものです。
状況が変わったり、リンク先が変わっている可能性があります。



労働環境2(格差緩和)

カテゴリー: さくてき博多一本締め | 投稿日: | 投稿者:

●「fringe blog」は複数の筆者による執筆です。本記事の筆者は 高崎大志 です。

Pocket

ソフトの製作が首都圏に多いことから脚本家の職能を活かした仕事についても同じような格差があるとおもわれます。他にもステージスタッフに関する仕事や劇場に関連する仕事などは劇場数公演数に比例するでしょうから、首都圏とそれ以外の地域では大きな差があることでしょう。

ツアーを行うような演劇公演も多数が首都圏で制作されており、ステージスタッフ、プロデューススタッフがツアーのメンバーとして同行するという機会もあるでしょう。

制作についていえば、フリーの制作者で小劇場系の演劇制作を中心にしながら、生計を立てられるという環境が成立しているのは、おそらく首都圏だけではないでしょうか。

総合的にいえば、演劇を続けやすい労働環境は、圧倒的に首都圏に集中していると言えるようです。

生計たてることを前提としない舞台芸術団体で、初日が近づくと週の単位で連続して終日練習することが一般的というのは、首都圏をはじめとする数少ない地域に留まっているようです。
この練習形態が可能になるのは、裏を返していえば、それを可能にする労働環境があるということも、ひとつの理由になるのではないかと考えています。