この記事は2007年6月に掲載されたものです。
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指定管理者のシカク

カテゴリー: fringeのトピック以前 | 投稿日: | 投稿者:

●「fringe blog」は複数の筆者による執筆です。本記事の筆者は 荻野達也 です。

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大阪現代舞台芸術協会(DIVE)が、5月27日に「指定管理者のシカク」と題したシンポジウムを開催しました。当日の内容は実際に参加した方から詳細に教えていただきましたが、伝聞になりますのでここでは触れません。

私は、岩崎正裕氏のこの文章にたいへん違和感があります。ここでは「いくつかの劇場、稽古場」という書き方をしていますが、具体的にどこを指しているかは小劇場関係者なら誰もがわかると思います。「失格者」という厳しい表現を用いるのなら、その根拠をこの段階できちんと示すべきではないでしょうか。

DIVEが提出した意見書で述べられているとおり、批判するとしたらこうした施設を非公募にしなかった大阪市のほうでしょう。公募プロポーザルに応じて選ばれた現在の指定管理者を揶揄するような表現は、私は筋違いのような気がしてなりません。選定委員会議事要旨選定結果で指摘されている点については、納得出来る部分もあると思います。

私個人は、大阪の稽古場施設の指定管理者はDIVE自身が務めるのが最も自然な姿だと思っています。現在の指定管理者に不満があるのなら、次回更新(平成22年3月末)に向けて、そのための体制をいまから整えるべきでしょう。他力本願ではなく、自力で創造環境の整備を行なっていってほしいと、劇場閉鎖問題のときからずっと感じています。

指定管理者制度は経費削減と結び付けて考えられがちですが、可児市文化創造センター前館長の桑谷哲男氏が提唱しているように、この制度をうまく使って若手アーティストを芸術監督に登用する手もあると思います。芸術と経営は両立しないと決めつけないで、どちらにも目配り出来る人材の育成が、大阪の小劇場界の課題だと思います。