能の世界を身近に感じさせるニュースが2本続きました。
まずは、東京郊外の遊園地・よみうりランドで5月12日~13日に観世流の薪能が行なわれます。園内にある多宝塔が改修された記念ということですが、読売新聞東京本社版4月16日付夕刊によると、開演前にシテ方自ら解説をするそうで、遊園地での開催と併せてめずらしいとしています。
同じく東京・渋谷のセルリアンタワー東急ホテルでは、館内にある能楽堂を使ったオリジナルセレモニー「壽―KOTOHOGI―」を発表しました。11月以降実施の人前式で、日本経済新聞東京本社版4月18日付朝刊によると、所要時間約20分で能「高砂」の一部を演じるそうです。料金は63万円と、同ホテルの教会式(231,000円)や神前式(63,000円)よりかなり高額ですが、こだわりの30代カップルなどを狙っているとか。5月5日にウエディングフェアがあるそうなので、興味のある方はどうぞ。
能舞台を結婚式に使うことについては、能にお詳しい「かのこの劇場メモ~半券の余白」「くりおね あくえりあむ」で疑問も書かれています。私は「りゅーとぴあ能楽堂シェイクスピア」に魅了されたので、能舞台のマナーにのっとってやればいいんじゃないかという考えですが、記事によると舞台上で指輪交換するようです。能舞台って、指輪や眼鏡はNGじゃなかったでしたっけ。それじゃ結婚式にならないか……。
考えてみると、シアターウエディングという言葉はあっても、既存の劇場を本当に使ったものは一般の方ではあまり見かけませんね(演劇人はときどきやりますが)。札幌のコンカリーニョでは、昨年9月にシアターウエディング第1号(198,000円)がありました。
一般の劇場とは少し異なりますが、東京オペラシティの小ホール・近江楽堂(189,000円~210,000円)や新国立劇場3Fのイタリアンレストラン「マエストロ」でウエディングが出来ます。両方を組み合わせた挙式プランもあります。新国立劇場でオペラ公演がない日は1日1組限定でロビーやテラスを貸切状態に出来るそうで、好評のようです。
※金額は記事や情報サイト記載のものです。料金に含まれる範囲が異なる可能性がありますので、ご注意ください。