大阪・精華小劇場の丸井重樹氏が、個人ブログで折り込みのマナーを嘆いています。ご存知のとおり、大阪は一斉作業による関西方式ですが、これは参加者間の協力があって初めて成り立つもので、きれいに揃った美しいチラシ束をつくることは当然の共通認識です。そこで指示どおりの作業が出来なければ、それはもうチラシを折り込む資格がないことになります。
関西方式が受け継がれてきた大阪は本来マナーにも厳しく、一斉作業の場では劇場側だけでなく、参加者側にも〈チラシ奉行〉のような熟練者がいて初心者を指導していましたし、勝手な振る舞いをするカンパニーに劇場側が出入り禁止を警告することも普通だったと思います。扇町ミュージアムスクエアのチラシ束置き場には、無断で後入れした場合は以後の挟み込みを一切禁じる掲示がしてありました。
丸井氏もこうした行為を目撃したのなら、ブログで嘆くだけでなく厳しく注意し、それでも改まらなければ出入り禁止にすべきだと思います。もちろん、バーター折り込みを実施している他劇場にも回状を出したらいいでしょう。たとえ舞台内容がどんなに優れていても、折り込みのマナーが守れないようなカンパニーには毅然とした対応をしていただきたいものです。
関西はNPO法人や劇場が中心となって、カンパニーのネットワークが進んでいる地域です。名前を聞けば相手の顔が浮かぶような関係性が構築されている中、カンパニーを育てることに力点が置かれすぎ、厳しさが薄れているのではないでしょうか。関西の小劇場が衰退していると言われる現状では、カンパニーの支援は重要です。けれど、それと最低限のマナーや芸術面での厳しさは全く別だと思います。それが果たせないなら淘汰されるべきでしょう。
こうした制作面での苦言をはっきり書いてくださる丸井氏のような方が関西でも少しずつ現われて、その点は歓迎です。少し前まで「そこまでネットに書かなくても」という意識があったと思いますが、知識を共有していくには内部からの指摘が重要だと思います。
荻野さん、お久し振りでございます。
チラシの折込み(挟み込み)については、私も日々感じている事があり、素通り出来ずにコメントを残して置こうと思うのですけれど。。。
仙台では、10-BOXの制作室での共同折込みが画期的だと持て囃されておりますし、そのシステムがスタートした頃は私も頻繁に利用しておりました。
処が、そのシステムが当たり前になって来るにつれて「マナーの悪さ」が目立つようになって来たのです。
丸井さんが嘆いていらっしゃるような、順番がグチャグチャ、数枚取ってしまってそのまま折り込む、揃っていない。。。等は当然の事ながら、扱いが雑なので破れていたり折れていたりする事もあるのです。
そんなモラルのなさに嫌気がさして、私は、そのシステムを一切使わなくなりました。
でも、それでいいのだろうか。。。と悩んで周りに相談した処、皆さんからの言葉に私は奮い立たされ、戦いを試みました。
ですが、その結果は。。。
・折り込む方は、一番前に折り込んで下さい。
・破損や不足を補う為、このBOXに4~5枚余分に入れて置いて下さい。
・・・というような、訳の分からないマニュアルが出来てしまっただけでした。
それで私は怒りを通り越して呆れてしまい、また改善する努力を諦め、自分だけが各会場に折込ませて頂きに足を運ぶという当たり前の仕事をしておりました。
ですが、その内に信じられない事が起こったのです。
ある劇団に、折込み依頼の問合せをした処、「折込み期間は終了しています。」との回答。
本番の3日位前の話です。
作業は勿論こちらでやらせて頂くので、後折りさせて頂けるかを改めて尋ねると、「こちらで協力した場合、こちらのチラシも折り込んで頂けるんでしょうか?」という逆に質問。
ニュアンス的に、10-BOX制作室のBOXに準備がないようだけど(共同折込みは、登録制なのです)、自分達だけ折り込んでこちらのは折り込まないのか、というような非難に聞こえました。
なので、私も少しカチンと来てしまって、「普通に受け付けておりますけれど、どういう意味でしょうか?」と返してしまいました。。。
共同折込みの、システムは確かに良いと思うのです。ただ、そこを利用する人達のマナーが全くもってなっていない。
制作室に準備されている公演だけで、全て折り込んでいる気になっている方々が多いようにも思います。
また、改善の為に奮い立たなければイケナイような気もしてはいるのですけれど。。。