財団法人福岡市文化芸術振興財団と福岡市が今年7月~10月に開催した「超実践的!制作者になるアート・マネジメント・セミナー」の記録が、九州の著名な劇評サイト「福岡演劇の今」に掲載されています。
同サイトを主宰されている薙野信喜氏による詳細なリポートで、レクチャー7回のうち3回までの様子が詳細に書かれています。資金調達の質疑応答では、赤字のときどうするかという薙野氏の素朴な疑問を、講師がたしなめるシーンもあったそうです。
私も、赤字にならないよう努力するのが制作者の腕の見せどころだとは思いますが、その表現にそれだけの価値があるというのが大前提になります。このセミナーは参加者120名という大所帯だったようですが、舞台芸術は「芸術」ですから全員が成功するわけではありません。120の団体全部がプロになれるわけではない、相手に才能があるかどうかを見極めるのが制作者の要件だということも、この手のセミナーでは強調すべきだろうと思います。
非平等なので行政主催のセミナーでは避けたい話題かも知れませんが、こういうことはちゃんと言わないとね。演劇は「芸術」なのですから。
「福岡演劇の今」は、観客の視点で批判すべき点はきちんと批判している頼もしいサイトです。ぜひ読んでみてください。