前項の末尾部分で、国の助成金の首都圏偏重やその改善が難しいかもしれない。ということをほのめかすような記述をしました。
私は、芸術文化振興基金の予算配分に、芸術文化環境の地域間格差を生み出す仕組みがあるのではないかと考えています。そして普通に考えて、誰しも住んでいる地域には郷土愛があり、首都圏に偏重している助成金という既得権を首都圏の方が自ら手放すのは困難なことだろうとも思います。
前項の末尾部分で、国の助成金の首都圏偏重やその改善が難しいかもしれない。ということをほのめかすような記述をしました。
私は、芸術文化振興基金の予算配分に、芸術文化環境の地域間格差を生み出す仕組みがあるのではないかと考えています。そして普通に考えて、誰しも住んでいる地域には郷土愛があり、首都圏に偏重している助成金という既得権を首都圏の方が自ら手放すのは困難なことだろうとも思います。
(2008年04月29日の続きです。)
税金の考え方の一つに、地方交付税不交付団体というものがあります。これは、一定の基準を満たした財政的に豊かな地方自治体には、地方交付税は交付されない。というもので、東京都や愛知県がこれにあたります。
この考えからいうと、国から団体に交付される芸術文化振興基金の助成は、これらの地域に交付しなくて良い。という考え方もあるだろうと思います。
トヨタ芸術環境KAIZENプロジェクトにて、アートマネージャーの研修環境の改善案を提案しておりました。これは首都圏で行われるアートマネジメント系のセミナーなどをネット中継で、地域で受講できるようにするというものです。
7/12(土)にトヨタ東京本社ビルでおこなわれたプレゼンテーションの結果、私どもFPAPの提案に助成をいただくことがきまり、かねてから訴えていた芸術文化環境の地域間格差の緩和に貢献できることを喜んでいます。
とはいえ、これはたいへん小さな一歩に過ぎません。
読売新聞、朝日佐賀新聞はすでに拝見しているところです。
私としては、議論の流れに沿った記事だと受け止めており、記者の方にはサミットに来ていただけたこと、記事にしていただいていることに感謝しているというかんじです。
2006年10月から、こふく劇場(宮崎)の永山氏が宮崎県立芸術劇場演劇ディレクターに就任され、たいへん興味深い活動をしています。
地域での演劇シーンのあり方にたいへん示唆深いものがあります。
まず永山氏は、九州を代表する劇団の一つである「劇団こふく劇場」の主宰であり、劇作家・演出家を兼ねています。AAF戯曲賞の受賞や、地域横断の演劇公演企画「昏睡」(東京国際芸術祭参加)に深く関わるなど、表現者として多彩な活動をしています。
九州演劇人サミット、無事終了しました。
セゾン文化財団さんのおかげで、佐賀ではほとんど開催がないとされるワークショップを開催できました。佐賀の演劇人にとってもいい刺激があったのではないでしょうか。
また、初参加となる大分や佐世保のパネリストに九州の地域演劇の動きが実感として伝わったように思います。これらのパネリストがそれぞれの地域にもどって、その感覚を地域の演劇人に伝え、今後どのような動きになっていくのかたいへん楽しみです。
九州7県(福岡・大分・佐賀・長崎・熊本・宮崎・鹿児島)の各地域で活動する、演劇人によるサミットが6月8日に開催されます。
九州演劇人サミットのはじまりは、2005年に開催された日本劇作家大会in熊本に端を発します。それ以来福岡→長崎→宮崎と毎年開催され、次が佐賀県の開催です。
今回はセゾン文化財団、(財)佐賀県芸術文化育成基金の助成金をいただいたおかげで二つのワークショップをいっしょに開催することが出来ます。
この度、(財)広島文化財団 南区民文化センターの主催する、若手演劇制作者養成講座の講師を務めることとなりました。
今週末の24日に、その第一回が開催されます。
先日、担当者の方と協議してきましたが、担当者の方々の意気込みをひしひしと感じ、協議していく中で、よりよい講座になる手応えをつかみました。
来週、熊本を中心に演劇大学2008in熊本が開催されます。
熊本では2005年に劇作家大会が開催されました。そして演劇大学は2006年のプレ演劇大学からはじまり、2007年、2008年と開催されています。
実行委員長を務める熊本出身の流山寺祥氏や地元演劇人の熱意が、継続しての開催につながっていると聞き及んでいます。今回、熊本で受け入れをおこなっている人たちは自分の劇団を持ち、さらにこういった活動にもリソースを投入されていて、たいへんなご苦労があるだろうと察します。
助成金を、それぞれの地域に向けたものと、特定の地域に限定せず国内全てを対象にしてものとに、わけて考えていっているところです。
前回は、地域限定の助成金についてふれたところです。
そして、芸術文化振興基金(国内全てを対象)のうち「地域文化施設公演・展示活動:文化会館公演活動」にふれ、他の都道府県とくらべ、東京都が5倍程度の助成実績があるが、これは合理性のある範囲である。としたところです。
今回は前回に引き続き、芸術文化振興基金(国内全てを対象)のうち、現代舞台芸術創造普及活動(演劇)を中心に考えていきたいと思います。