この記事は2017年2月に掲載されたものです。
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CoRich舞台芸術まつり!は世界に誇れる日本の演劇フェスティバル

カテゴリー: さくてき博多一本締め | 投稿日: | 投稿者:

●「fringe blog」は複数の筆者による執筆です。本記事の筆者は 高崎大志 です。

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 日本を代表する演劇祭ないしは見本市といえば、F/TやTPAMの名前が思い浮かびます。質・量、企画のコンセプトなど日本を代表する演劇祭でしょう。

 しかしおなじような趣旨や規模の演劇祭は、他国にもあるのではないかと思います。演劇が盛んとされる国では、同趣旨の演劇祭がきっとあるでしょう。

 一方、CoRich舞台芸術まつり!はとてもユニークな演劇祭です。

 その国のどこで活動していても無料で応募できます。一次選考を突破すれば複数の審査員が公演を見に来てくれて、俳優賞も備えた演劇各賞の審査対象になります。

 日本のどこで活動していても、しっかりと評価される機会があるわけです。これは、東京や大阪といった大都市以外で活動する劇団にとっては、本当にありがたいことです。今の日本では、CoRich舞台芸術まつり!以外にそのような機会はありません。

 5人の審査員が全国の公演を見に行くとなると、費用もばかにならないわけですが、無償でそのような日本の演劇シーンを活性化するための企画をやってくれていることに頭が下がります。

 たとえば、他国の首都以外の都市で、このような演劇祭が日本にあるが、こちらの国ではそのような演劇祭があるか?と聞いてみたら、目からうろこな反応とともに、日本の演劇シーンへのリスペクトが得られると思います。

 このような演劇祭は他国にはないか、あっても数えるほどなのではないかと思います。私もいろいろな国の状況を詳らかに知っているわけではないので、断言はできませんが、他国での例がありましたら、教えていただきたいと思います。

 いま日本の舞台芸術シーンで、もっとも大きな課題の一つは、地域間格差の緩和です。劇場法では、この問題が国政府の責任と明記されていますが、今のところ目立った進展はないようです。
 この問題に、CoRich舞台芸術まつり!は有効な回答を提示しています。

 ユニークであり、日本の演劇シーンが抱える問題に有効な回答を出していることを考えると、CoRich舞台芸術まつり!は世界に誇れる日本の演劇フェスティバルであるといって差し支え無いと思います。
 日本の演劇祭を外国に紹介するときに、外してはならない存在だと思います。