「佐藤電機をメセナアワードに」の提言から1年。王子小劇場を運営する佐藤電機株式会社が、メセナアワード2008たたかう劇場賞を受賞しました。決して冗談でなはく、私は出せば通ると思っていました。
民間劇場に対し事業所税しか税金の減免措置がない日本、ましてや固定資産税・都市計画税の高い東京で、中小企業があれだけの大きさの劇場を維持することの苦労は、経営者なら誰だってわかるはず。10周年の実績や地域の落語会開催も後押ししたのだと思いますが、私は当然の受賞だと思います。
社会的評価と継続の難しさはまた別物です。これまでメセナ賞を受賞した扇町ミュージアムスクエアはすでになく、ベニサン・ピットも1月25日で閉館します。この受賞はゴールではなく、通過点であることを忘れずに邁進していただきたいと思います。
次の目標は、11月14日締切の文化庁芸術拠点形成事業だと思います。「ライバルは駅前とアゴラ」を自称するなら、こまばアゴラ劇場が採択されているこの劇場助成はぜひ狙ってください。自主企画とアウトリーチと芸術監督、王子小劇場も資格はあるんじゃないですか。