この記事は2007年12月に掲載されたものです。
状況が変わったり、リンク先が変わっている可能性があります。



新人には評論家という友人が不可欠なのだ

カテゴリー: fringeのトピック以前 | 投稿日: | 投稿者:

●「fringe blog」は複数の筆者による執筆です。本記事の筆者は 荻野達也 です。

Pocket

※文中、映画『レミーのおいしいレストラン』のネタバレを含みます。

ディズニーアニメ『レミーのおいしいレストラン』は、天才的な味覚と嗅覚を持つネズミが料理人と力を合わせて落ち目のレストランを復興させる物語ですが、DVD発売されて評価が高まっているようです。終盤、ネズミの存在を知った料理評論家が書いた批評記事が、特に注目を集めています。

『週刊文春』12月27日号の宮崎哲弥氏「仏頂面日記」では、「不覚にもラスト近くで感涙に噎(むせ)んでしまう」「評論家のあるべき姿を、ディスニーアニメに改めて教示されるとは思ってもみなかった」とあり、批評記事の私訳まで掲載しています。これがすべてのジャンルの評論に当てはまる自戒を込めた内容なのです。一部引用させていただきます。

ときとして、評論家もリスクを冒すことがある。その冒険とは新しきものを見出し、守ること。往々にして世間の風は、新しい才能、新しい創造に冷たいものだ。だから、新人には評論家という友人が不可欠なのだ

演劇評論家、演劇記者、助成金の選考委員たちが噛み締めるべき言葉だと思います。

レミーのおいしいレストラン [DVD]
ウォルトディズニースタジオホームエンターテイメント (2007-11-14)
売り上げランキング: 5,575

新人には評論家という友人が不可欠なのだ」への1件のフィードバック

  1. breakaleg

    新人に限らず、単純に自分にとって「未知」のモノゴトを、ありのままに受け入れられるかどうかってことですよね。社会に、なんていうと古臭いゲートキーパーを擁護するだけのおためごかしになります。
    かつて半歩主義って考え方もありましたが。

コメントは停止中です。