この記事は2005年3月に掲載されたものです。
状況が変わったり、リンク先が変わっている可能性があります。



ネクストジェネレーションズシアター

カテゴリー: 紫川子連れ狼 | 投稿日: | 投稿者:

●「fringe blog」は複数の筆者による執筆です。本記事の筆者は たにせみき です。

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2月から情報は出ていましたが、やっと劇場Webに掲載されたのでご紹介

北九州芸術劇場が、選定した地元若手劇団に小劇場を無料提供する企画です。

Nest Generation’s Theater 2005 、当初「NG企画」とか言ってる人も居ましたが、NGじゃあんまりだろう、ということで略称NGTで落ち着いてるようです。

紹介文がややうわずってるというか、劇場主催なのに「劇場に紹介」とか、「箱」って言い切っちゃったり、単語の重複も激しいですが、「若手紹介」らしい勢いは感じられるかも?
「次世代のお客様」というのが、一体誰を対象にしているのか?という疑問もありますが(若手を育てるのが若い観客に限られるとは思わないので)、とにかく若手を劇場がバックアップして行くぞ!という姿勢であり、担当が事業デスクではなく「学芸」であることも、主旨(「育てる」)を反映していると思います。

3団体とも、「やっと出てきた若手」という印象です。
小劇場演劇と言われる流れの中で、設立17年以上の「夢の工場」「飛ぶ劇場」、10年になる「うずめ劇場」、99年に元夢の工場の代表者が立ち上げた「劇団C4」に続く、2劇団と1企画(飛ぶ劇場の若手)。
毎年、何らかの旗揚げが行われている福岡地区と違って、北九州は既存劇団への入団から場数を踏むことが多いと思います。
劇場主催のワークショップやプロデュース公演(オープン前3年からシアタープロジェクトとして実績あり)も増えており、技術力を要する「小劇場」で上演する機会もこうして与えられる状況下では、猛スピードで先人に学ばなければならず、自分達での試行錯誤よりも、もっと細かい体験を余さず血肉として行くことが求められるでしょう。
ぼんやりと「所属」していては、逆に伸び悩むと言うことです。

学校システムで演劇を学べる機会も増えてきましたが、街全体の「小劇場シーン」として、実際公演という場数の中で、わっせわっせと修行を積めるここ北九州で育った俳優やクリエイターが全国に通じるレベルになるかどうか、答えの出る日も近いような気がします。