この記事は2004年6月に掲載されたものです。
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欠点を指摘するファンの偉大さ

カテゴリー: fringeのトピック以前 | 投稿日: | 投稿者:

●「fringe blog」は複数の筆者による執筆です。本記事の筆者は 荻野達也 です。

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ミュージカル好きの方ならご存知の老舗サイト「Misoppa’s Band Wagon」が、「あなたにとって宝塚歌劇とは」という7周年記念アンケートを行ないました。回答は13名と少なめでしたが、その多くが宝塚の魅力と欠点、その両方を客観的に指摘されており、非常に感銘を受けました。

サイトオーナーのミソッパ氏が、アンケートの理由を末尾に書かれているのですが、宝塚ファンはカンパニー内の事情に精通しすぎているがために、逆に純粋な観客としての評価が出にくくなっていると分析されています。それを打破するための開かれた場として企画されたとのこと。

長文ですが、ぜひ全部読んでみてください。宝塚に全く興味がなくても、自分たちのカンパニーに突っ込んだ指摘をしてくれるファンがいるかどうかを想像すれば、このアンケートの偉大さがよく理解出来ると思います。欠点として、「座付作家・演出家のマンネリ化」「演出家の自己満足」「無理なキャスティング」を挙げる方が目立ちますが、こういうことを客観的に指摘してくれるファンは、そうはいないでしょう。

小劇場でも、集団を見つめ直すためにはこうした外部の声が重要です。そして、それは終演後のアンケートでは決して得られるものではないと私は考えています。公演とは日をおき、分析能力のあるファンにコンタクトを取り、文章なりインタビューなりで集めるべきものだと思います。


欠点を指摘するファンの偉大さ」への1件のフィードバック

  1. クワスト

    こんにちは、そのアンケートに参加したクワストです。
    結果発表?を読んで「そういう意図があったのか~」と
    思いましたが、案の定私が書いたものは純粋なファンと
    いう立場からではありませんでした。でも歌劇団って
    特殊なところだから、純粋なファンってあまりいないと
    も思います。インターネットが普及している現在では
    特にね。

    ご指摘のように、小劇場でも「ファン」にアンケートを
    するのではなく、「一観客」に意見を聞く、という方向
    でフィードバックを収集する方が客観的な意見が聞ける
    のでは、と思います。

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