助成金申請シーズンだが、数ある申請先からどこを狙うべきか、端的に記しておこう。
●実績のない若手カンパニー
まずは芸術文化振興基金「アマチュア等の文化団体活動」、そして三菱UFJ信託地域文化財団に出すべきだろう。前者は都道府県経由の申請になるので締切日に注意。後者はその名のとおり地域の若手カンパニーも多数採択されており、東京中心でない選考が期待出来る数少ない助成金。
無名でも思い切って海外公演するのも一つの戦略。国際交流基金「海外公演助成」は若手でも採択されるケースがある。
●経験を積んできた中堅カンパニー
迷わず芸術文化振興基金「現代舞台芸術創造普及活動」と芸術創造活動特別推進事業を併願すべき。要望書用紙は前者のものを代用出来るので、後者は活動名だけ書いて一緒に出すだけでよい。芸術創造活動特別推進事業は、前身の芸術創造活動重点支援事業からハードルがさらに下がった。遠慮せずに併願しよう。
アサヒビール芸術文化財団は申請書がシンプルだが、企画の理念が問われる。公演による成果以外のものを訴求出来るなら挑戦したい。地域のカンパニーなら、中堅以上も三菱UFJ信託地域文化財団を忘れずに。セゾン文化財団のセゾンフェローは劇作家・演出家個人が対象だが、制作者の協力がないと応募は難しいだろう。年齢制限とキャリアを考慮し、劇作家・演出家に挑戦させよう。
●公演以外の創造環境整備
文化庁芸術団体人材育成支援事業、セゾン文化財団のパートナーシップ・プログラム、私的録音補償金管理協会のほか、カンパニー以外の組織としてアサヒビール芸術文化財団の「芸術文化NPO、芸術文化機関、及び芸術文化施設助成部門」に出す手もある。
各助成金の詳細は、fringeサイドバー特設のリンク集から。