少し前に救急絆創膏をどう呼ぶかという記事が話題になりましたが、これも顕著な例ではないでしょうか。
四国こんぴら歌舞伎大芝居で知られる金丸座を使った市民劇、劇空間プロジェクト「旧金毘羅大芝居とシェイクスピア」が10月28日~29日に上演されました。そのスタッフ日記にこんな記述が。
そう、香川では模造紙のことを鳥の子(とりのこ)用紙と呼びます。模造紙の名前の由来は、越前和紙の鳥の子紙に似せたことからなので、一概に間違いとは言えないはずですが、他地域では通じないようです。ウィキペディアによると、名古屋ではB紙(ビーし)、新潟では大洋紙(たいようし)、富山では雁皮(がんぴ)と呼ぶそうです。B紙の由来は、模造紙(1091×788mm=四六判原紙)がB1判(B全判)(1030×728mm)に近いからでしょうか。私は名古屋、千葉、香川と引っ越したので、感慨深いです。
模造紙の呼び方はジャストシステムの「ATOK.com」にアンケート結果があります。それによると、鳥の子用紙(「洋紙」じゃなく「用紙」)が多いのは香川、愛媛、沖縄だとか(熊本はグラフでは鳥の子用紙、文中では広洋紙が多いとなっていて不明)。
演劇関係なら折り込みと挟み込み、イントレとビティと言ったところでしょうか。
荻野さんこんにちは。
実は私新潟出身で、模造紙を「大洋紙」と言い続けて20余年。大学で初めてこれが方言だということを知りました。
ジャストシステムさんの調査結果を見ても、こんな言い方するの全国で新潟だけなのだと改めて実感。ちなみに「大洋紙」というのは商品名がそのまま呼び名になったのだとどこかで聞きました。
何気ない日常品の呼び方が地方によって違うというのもなかなか興味深いものですね。
>くりおねさん
くりおねさんのところは、北海道と新潟ご出身のご夫妻でしたね。反応していただいて光栄です。くりおねさんの記事にはいつも教えられ、私の記事も非常に影響を受けています。これからも楽しみにしています。
大洋紙
何気ない日常品こそ、地域特有の言葉で呼ばれていることが多いもの。 標準語では「模造紙」と呼ばれる紙。これを新潟では「大洋紙(たいようし)」と呼びます。 frin