この記事は2017年12月に掲載されたものです。
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芸術文化振興基金 9年間の都道府県別採択状況をみて

カテゴリー: さくてき博多一本締め | 投稿日: | 投稿者:

●「fringe blog」は複数の筆者による執筆です。本記事の筆者は 高崎大志 です。

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 平成29年度の採択結果から、現代舞台芸術創造普及活動(演劇部門)の採択を東京・非東京にわけてグラフ化したものが、以下の表です。
 棒グラフは内定額の総額 青線は非東京の件数ベースでの比率 ピンクは金額ベースでの比率です。

h21-29

 前年に比べ、採択件数・採択金額とも東京都の団体が微増、非東京の団体が微減となっています。過去9年間をみると、地域間の格差が緩和されてきたと言っていいと思いますが、今年度はその傾向が頭打ちになっています。
 注視が必要な状況だと思います。

 昨年から始めた、演劇分野での「文化芸術振興費補助金(旧:トップレベルの舞台芸術創造事業)」「芸術文化振興基金」の合計額を集計してみました。

 平成28年度
h28

 平成29年度
h29

 平成29年度は、補助金の額の大幅減と東京都の団体の占める割合が減っていることもあり、合計したところで考えると、地域間の格差が緩和は進んでいると言ってもいいかもしれません。

 私は、東京という地域が国内のトップの位置にい続けるべきだと思っています。しかしその重要性や特殊性を考慮するとしても、全予算の50%程度が東京に配分され、残りの50%程度を東京以外の地域に配分するのがバランスのいいあり方だという立場です。

 応募期間が終了し、採択のための事務や審査が進んでいるところかと思います。国内の演劇シーンで最大の課題である地域間格差の緩和に向けて関係者の見識を発揮してもらいたいと思います。