知人の舞踏手(且つ歌い手で詠い手)・垣内美希さんからオモシロイ企画書を見せてもらいました。
フェミニズムの活動家と組み、「LOVE BODY」と題したチャリティイベントで、音楽や朗読、舞踏で「女性は本当に自分らしく生きているか」という疑問のきっかけになるようなアートイベントを目指すとのこと。
収益はDV(ドメスティックバイオレンス)被害の女性の一時避難所「北九州シェルター」に寄付するものとしています。
彼女がここんところイヴ・エンスラーの『ヴァギナ・モノローグ』に触発されて、自らの性差における思いこみの再検証・「特性」を大切に考えることの啓蒙を行っていることは知っていまして。
前に、彼女と一緒に活動している友人が『ヴァギナ・モノローグ』の映像を見たがっていることを聞いて、たしか「福岡演劇のひろば」でその話題が出ていたな・・・と思い出し、「持っている」らしい西鉄ホールプロデューサーの中村さんに連絡、お借りしたこともありました。
またこのイベントで「もうひとり朗読者をさがしている」旨、私の所属する北九州演劇連絡会(PAAK)のMLに流れてきたので、話を聞き、北九州で長く活動している50代の女優を紹介しました。
お互い面白くやって行けそうな感じ。
「フェミニズム」と言ってしまえば簡単にくくれてしまえそうですが、「その性としての自分を発見する」ことは、意外と難しい。
彼女たちは「どこかで習った」のではなく、芸術活動のセッションの中でフェミを「吸収」していっているようで、うらやましいことだと感じます。
イベントでもコンドームのCMを流したり、女性器の名称を「恥じずに」言うことを企画しているとのこと。
そういう「視点」に出会わず過ごしている人は結構いそうですが、ふとした「感触」には皆さん、憶えがあるのでは・・・。
フェミニズムについては私も遠いものとは思っていないのですが、もっと日常的に単純に。
例えば私には女児と男児がひとりづつ居ますが、息子には「ちんちんも拭いて」と(多分人前でも)言えます。
しかし娘に「お風呂ではまんこもちゃんと洗うのよ」と言えた試しがありません。「おしり・・・と前もね」とか、そういうごまかしで。
自分ではまんこはさほど恥ずかしい単語ではないのですが、娘がそれを小学校で言うかも、と思うと覚えさせられなかったのです。
「言ってはイケナイ言葉。だって放送禁止だし」
では「それ」を何と呼んだら良いのだろう。何と呼んでも「それ」はイヤラシイと思われるしかないのかしら?
あれ?何で「ちんちん/きんたま」は規制感が無いのだろう?とか。
学校や職場で「生理」と言い出せない子が必ずいたなぁ・・・とか。
そういうところから歴史をたどり、自分なりの納得を得ていく作業はなかなかに面白いことだと思っています。
垣内さんは「自分のからだとは切っても切り離せない方法で表現活動をするわたしたち」と言います。
私もそれに共感します。
イベントは2004年の「バレンタイン」と呼ばれる日。楽しみにしています。
LOVE BODYの告知サイトが出来たのでお知らせします。
http://members.jcom.home.ne.jp/team_feminem/LOVEBODY/index.html
LOVE BODYに朗読で参加します。
「おんな」である事が何だかとても窮屈だったり
「おんな」でいる自分が規格外に感じたりするのが
どうしてなのか言葉にならなかった頃は
「女のドロドロした部分」をテーマに垣内美希嬢と
セッションをしていましたが、『ヴァギナ・モノローグ』に出会い、これだ!と興奮して語り合い、
これをテーマに活動をはじめて1年。
色んな出会いに恵まれて、自分達の言葉で紡ぐ
ヴァギナ・モノローグが出来ていくのは嬉しいものです。
谷瀬さんには色んな形で協力・応援していただき感謝しています。
「日本人はヴァギナという言葉にそれほど抵抗がないのでは?」
という問いかけから
「じゃぁ日本語でのヴァギナに代わる名前は?」
「私達、『まんこ語り』を作っていかないといけないんじゃない?」
と、話はどんどん広がって、やる事も変わっていきました。
そうしていく内にフェミニストの方から声をかけて頂き、何だか大きなイベントに関わる事になり緊張しています。
おんなである事の鬱屈した所から出てきた表現が
フェミニズムと関わるとは考えていませんでしたが、
私にとっていい出会いであったと思います。
チャリティーイベントという事もあってか、
フェミニズムという響きに抵抗があるのか、
企画段階で色んな話が持ち上がったらしいですが、
私は芝居や音楽などで題材となる
「日常の何気のない所から持ち上がる疑問」
という点で、他の見せ物と変わりはないと
思っていたので、そういった反応にびっくりしました。
やっぱりおんなって何かしら窮屈なものなのかしらと
このイベントの意味を改めて考えたり。
とにかく楽しませたい。パワーを感じて欲しい。
参加されるアーティストの方々が魅力的な方ばかりなので(今までその人たちのライブに行くと、子宮に響くという言葉がぴったりで触発されていました)、
圧倒されないよう切磋琢磨な毎日を、最近送っております。