「劇団」という文字の中に、盛岡があることがわかりました。このページ下方の「シンボルマークの意味は」をご覧ください。ちょっと強引なところもありますが、よく出来ているんじゃないでしょうか。
この企画を見てもわかるとおり、盛岡は日本でも有数の演劇が盛んな街ではないかと思います。盛岡市文化振興事業団の数々の事業、八時の芝居小屋制作委員会の活動など、政令指定都市に匹敵する内容です。コンクールではない純粋な演劇賞を設けている自治体って、ほかにありますか。地元紙・岩手日報は毎年充実した回顧記事「いわて学芸この一年」を掲載。fringeは全国の回顧記事をウォッチしていますが、ここまで載せる地方紙はなかなかないと思います。演劇だけではなく、芸術全般を育む土地なのだと思います。fringeが「PmP2006」で招聘7地域に盛岡を選んだ理由もそこにありました。「なぜ盛岡なのか」という質問もありましたが、当然の選択でした。
ただ、いま感じることは、盛岡はその演劇熱をもっと全国に発信すべきだと思います。地域の中では非常に盛り上がっているのに、対外的なイメージとの落差がありすぎる印象を受けます。率直に言わせていただくと、せっかく演劇が盛んなのに、それがクローズドな地元だけの世界に感じてしまいます。非常にもったいない。謙虚な気風があるのかも知れませんが、もっとPRしてもいいのではないでしょうか。演劇への思いは、本当に群を抜いているような気がしますので。
東京・にしすがも創造舎のサロンに、岩手の劇評フリーペーパー『感劇地図』が置かれるようになりました。11月14日発行の107号は、「もりげき八時の芝居小屋」(八芝)として6月に上演されたReading Flash『動物哀歌』(詩/村上昭夫、構成・演出/畑澤聖悟)の巻頭レビューが読ませます。こんな作品が盛岡でつくられているのだということを、もっと全国に知らしめてほしいです。今年の八芝は新人プロデューサーのラインナップを並べており、それだけでも他地域の刺激になります。
今度のクリスマスイブには、岩手県立美術館で珍しいキノコ舞踊団の無料公演があります。なんと無料で定員なし!! 盛岡の方は身内に薦められないと初物はなかなか足を運ばないそうですが、こんなチャンスはありません。逆に全国からファンが集まると思います。外に対してもぜひ好奇心旺盛でありますように。
感劇地図編集委員と、八時の芝居小屋制作委員を務め、
文章内にある「動物哀歌」のプロデューサーを担当した
盛岡市の沢野と申します。
とても素敵な叱咤激励をありがとうごさいました。
嬉しくなって、感劇地図編集委員や
知り合いの県美スタッフさん、
岩手日報の学芸記者さんにまで
メールで知らせてしまいました。
「全国に発信」
なかなかに難しい課題です。
文化・芸術面のみならず、
観光や地場産品ブランドのPRの面でも
地元の課題とされてきている事象です。
どうすればそれを克服できるのか、
地元で真摯に演劇に取り組んでいる皆さんとともに
これからも考えていきたいと思います。
まずはいますぐ出来ることとして、盛岡の全公演を「CoRich舞台芸術!」に登録していただきたいと思います。
http://stage.corich.jp/