北九州演劇祭の事務局は、北九州芸術劇場の事務所の中にあります。
職員も、北九州芸術劇場を運営している(財)北九州芸術文化振興財団の職員が兼ねています。
劇場のデスクは、貸館・技術(舞台・照明・音響)・学芸・広報営業・事業・制作に分かれています。
何を担当しているのか分かりにくいのは「学芸・事業・制作」だと思います。
学芸は、例えば先日のシアターラボ2004『ものぐるひぐさみ』を担当していました。
シアターラボ2004は5月からの戯曲講座(10名、全8回)で選ばれた1作を、地元の演出家をつけて上演、また秀作2作をリーディングで公開、という一連の企画です。
(ちなみに『ものぐるひぐさみ』はmonogurui-gusami と読み、物狂い、に、「手ぐさみ」などの「ぐさみ」をつけたもののようです。)
この企画の状況は、学芸の職員でもある泊篤志氏の日記にも詳しいですが、地元でも非常に意義有る企画だと私も思ってます。
他にも劇場探検(バックステージツアー)など、「舞台公演」以外の側面から演劇愛好者の裾野を広げ、また地元演劇人にスキルを得る機会を提供するのが学芸の使命のようです。
さて「制作」は主に劇場の自主事業を担当しています。
そして「事業」。劇場提携や招へいで呼ぶ公演、もちろん自主事業の制作的作業などなんでもかんでもやっちゃう部隊です。
この「事業」スタッフの数名が、北九州演劇祭事務局を構成しています。
いやはや、その忙しいこと、鬼気迫るばかり。
北九州演劇祭は実行委員会形式なので、企画主体は劇場とは別のメンツです。
でも劇場企画とのバランスが何より大切です。ブッキングしないデリケートな配慮も必要です。
今日も来年度の企画会議がありました。(私も委員なんです。)
事務局は準備に追われたあげく、委員からは「この資料じゃダメだ」とつつかれ、劇場サイドの仕事とも板挟みなトホホの状態です。
しかし、北九州の演劇状況を大きく変えてきたのはこの事務局なんです。
どうか誇りを持って、頑張って欲しい。と古株は思うのですよ。
リバーウォーク7階は、関係者しか入れない劇場事務所になっています。
そこには大量のカップラーメンがストックされ、ほぼ毎日、22時まで灯りが消えることがありません。
様々な担当の戦士達が、「演劇」相手に人知れず闘っているのです。
リバーウォークを訪れたら、ちらっと7階を見上げてみて下さい。
ラーメンの湯気が見えるかも知れませんよ。