この記事は2008年10月に掲載されたものです。
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広島の地域演劇シーンに思う。

カテゴリー: さくてき博多一本締め | 投稿日: | 投稿者:

●「fringe blog」は複数の筆者による執筆です。本記事の筆者は 高崎大志 です。

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今年の5月から、制作実務講座で隔月で広島に通っています。
前回は、制作実務講座の一環として行われたシンポジウムで8月23日に広島に行ったのですが、その日と前後して広島で演劇振興企画が立て続けに行われており、驚きを感じました。

企画を上げてみますと以下のようになります。

8/21.22 南区民文化センター演劇マネジメント活性化事業「劇×魂(ゲキコン)」(演劇公演企画)
主催(財)広島市文化財団 南区民文化センター|プラチクチケット

8/23 南区民文化センター演劇マネジメント活性化事業「演劇シンポジウム2008」
主催:(財)広島文化財団 南区民文化センター

8/15-24 ユースのための演劇学校
主催:(財)広島市文化財団 アステールプラザ|NPO法人子どもコミュニティネットひろしま

通常の政令指定都市では、2,3日でこれほどの地域演劇の企画がおこなわれることは稀でしょう。私が訪れたときがたまたまそうだったのかもしれませんが、広島の地域演劇を支援する企画の多さを感じました。

これは広島の地域演劇を支援する拠点が複数あることに由来するといえるかもしれません。上述した団体以外にも、広島演劇協会、山小屋シアター、C.T.T. Hiroshimaといった広島の地域演劇を語るときに外せない団体があります。
他の政令指定都市と比較したときに、この支援拠点の多様性は、広島の大きなアドバンテージの一つといえます。

このほか、ここ1年だけみても多くの優れた表現者が広島でワークショップやシンポジウムを行っています。
ざっと調べただけでも、以下の方の名前を見つけることが出来ました。
内藤裕敬氏|松田正隆氏|古城十忍氏|鈴江俊郎氏|平田オリザ氏|赤堀雅秋氏|田辺剛氏

これだけの好環境があったとしても、人口100万人規模の都市で全国区の劇団が出てくる可能性は感覚的な数値ながら年5%から年8%にあがる程度といっていいでしょう。やはりポイントになるのは、地域の表現者の奮闘です。
広島のこの好環境がいつまでつづくのかわかりません。風向きが変わればこのような環境は一夜にして失われるかも知れません。
これから数年間の広島の地域演劇シーンは注目に値すると思います。

もちろん私も完全な傍観者の立場ではありません。少しでも力添え出来ればと考えています。


広島の地域演劇シーンに思う。」への1件のフィードバック

  1. まど。

    広島の演劇環境の現在

    frigeブログに取り上げていただいたので、広島内部からのお話を少ししてみようと思います。

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