「CoRich舞台芸術!」が映画『曲がれ!スプーン』をデータ登録したことについて、劇評ブログ「休むに似たり。」を主宰するかわひ_氏が、掲示板などで疑問を呈している。
作成者別アーカイブ: 荻野達也
『小劇場ワンダーランド』
久しぶりの小劇場ガイド本。映画『曲がれ!スプーン』(ヨーロッパ企画『冬のユリゲラー』を映画化)公開に合わせた出版となった。ヨーロッパ企画でも12月~3月に同じタイトル(改定再演とのこと)で8都市ツアーをする。
ぴあMOOKとしては2005年に『シアターワンダーランド』が出て、多彩な演劇ジャンルを紹介したが、今回は小劇場に特化した構成。前回にも増して、劇作家・演出家にスポットを当てている。
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らくだ工務店のエコバッグ
らくだ工務店は2007年9月公演以来、チラシ束を布製エコバッグに入れて配布している。こんな感じでイス置きしているのだ。
毎回デザインも工夫しているようだが、今回はなかなかオシャレ。動員数が多いと楽日に足りなくなることもあるようなので、ゲットしたい方は公演前半に。
らくだ工務店は来春公演が初の駅前劇場。TOPSを経て初めての駅前というのは、ちょっとめずらしいパターン。
助成金申請先
助成金申請シーズンだが、数ある申請先からどこを狙うべきか、端的に記しておこう。
『さまよえる演劇人』
長谷川孝治氏(弘前劇場元主宰)の新刊エッセイ集。地元タウン誌『月刊弘前』に連載してきた8年分から選んだ70本を収録。日々の暮らしと仕事を綴る。版元は秋田市の無明舎出版。
弘前劇場サイトでは10月から「制作日誌」が始まった。座付、俳優、裏方の日記・コラムはあるのに、なぜ制作がないのかと思っていたので、個人的にうれしい。
なぜ彼女の仕事はすべてが黒字なのか?
アーティクルのタイトルは帯の惹句から。手掛けた舞台52本がすべて黒字という、シス・カンパニーの北村明子プロデューサーによる新書。
ご本人が直接書いたのではなく、『アエラ』の名物ルポ「現代の肖像」で北村氏を担当した島崎今日子氏の取材・文による「語りおろし」。それら過去記事を読んでいれば重複する個所も多く、特に目新しさはないが、彼女を知らない読者がそのポリシーや軌跡を追うにはいいだろう。
巻末には、こまつ座との共同プロデュース『ロマンス』(2007年)で北村氏の仕事を間近で見た井上ひさし氏の文章とプロデュース全作品リスト。サブタイトルは「『好き』をビジネスに変えたプロデューサーの仕事力」。
(参考)
「現代の肖像」北村明子氏
小学館
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「CoRich舞台芸術!」都道府県別登録状況6+日本のカンパニー分布比率
前回調査から約1年1か月経った。登録団体(主催者)は3,600を超え、そのうち本拠地を登録している団体の都道府県別数だ。2桁増は背景色赤、全く増加がなかったところは水色にしている。現在活動している団体がほぼ網羅されたと感じられる。
これをブロック別(新潟は信越、山梨は関東)に分けると、次の円グラフになる。
3,600のうち本拠地未登録が700ほどあるが、制作母体を他に持つプロデュース公演やユニット、活動停止などを考慮すると、2割程度は絶えず移り変わっているはずなので、ブロック別の比率にあまり影響は与えないだろう。従って、この円グラフが日本のカンパニーの分布と言って差し支えないと思う。
私自身は経験的に全国のカンパニーのほぼ7割が首都圏に集中し、1割が京阪神と考えてきたが、その数字とも合致する。「CoRich舞台芸術!」の信頼性を実証するデータだと思う。もう「beta」を取ってもいい時期ではないか。
音楽系サークルのサイト
お気づきの方も多いと思うが、制作関連の用語でネットを検索していると、音楽系サークルの資料にヒットすることが多い。地域や大学の交響楽団、吹奏楽部、合唱団などのサイトで、様々な資料が公開されている。決算報告など部外秘ではないかと思われるものもあるが、トップページから普通にリンクをたどれるところも多く、おおらかというか、無防備というか、ちょっとびっくりするくらいだ。
沢野いずみ氏の記事
野外劇の雨具を考える
今年の関東地方は、7月14日に梅雨明け宣言が出たあともぐずついた天気が続き、本当に真夏なのかと思える状態だった。一日中晴れということがなく、いつか必ず雨が降りそうな雰囲気だった。野外イベントを計画していた主催者も想定外だったと思う。
そんな中、千葉城前での野外劇『三条会の「八犬伝」』に7月27日足を運んだ。三条会の地元で、恒例となった夏の野外劇を一度観ておきたかったのだ。客席に屋根のない青天井での観劇、雨だけは勘弁と思っていたのだが、記録を見ると6日間の公演期間中、この夜だけ雨だったらしい。私としては不運だが、逆によく1日で済んだと思う。この夜も雨脚が開演後に弱まったし、三条会は強運の持ち主だと思う。