この記事は2005年5月に掲載されたものです。
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我が舞台はポスター

カテゴリー: fringeのトピック以前 | 投稿日: | 投稿者:

●「fringe blog」は複数の筆者による執筆です。本記事の筆者は 荻野達也 です。

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日本経済新聞東京本社版夕刊1面の連載企画「そこまでやるか」で、4月に掲載されたシリーズ「魅せられて」。その道を極めた人を紹介した企画でしたが、4月21日付は株式会社ポスターハリス・カンパニーのさすがわささめ氏を本名の笹目浩之氏として紹介していました。題して「我が舞台はポスター」。

記事は新宿の居酒屋(「陶玄房」でしょうか)でポスターを貼ろうとする笹目氏の写真に「19歳の冬に寺山修司と出会って以来、青春をポスター貼りにささげてきた 」のキャプション。日経1面に写真入りで出ると取引銀行の信用度も格段に上がるそうで、経済的に脆弱な小劇場界にとっても喜ばしいことです。

記事によると、同社は笹目氏のほか社員1名とアルバイト10名、年商5千万円だそうです。ポスター貼り以外の仕事もあるわけですが、1枚500円として年に数万枚は貼っている計算になります。大学へ行っていないことが親にばれ、勘当されてやせ細っていく笹目青年の姿に、新宿ゴールデン街のママたちは「貼らせてあげないとささめちゃんが死んじゃう」と受け入れるようになったそうです。最初からポスター貼り専業を目指したわけではなく、舞台制作の仕事が来ないのでこれを一生の仕事と決めたとあります。

笹目氏は、ほかに有限会社テラヤマ・ワールドの代表取締役でもあるんですね。寺山修司展のカタログを発行したり、5月25日からWebマガジン「寺山修司マガジン」を始めています。

ちなみに、1997年までの笹目氏の詳細なプロフィールが、水戸芸術館のメールマガジン「ATM速報」バックナンバーで読めます。有名な内容ですので、ご存知ない方は一読を。