近年、当財団の助成プログラムである創造環境イノベーションや研究助成で「舞台芸術活動と育児の両立」をテーマとした申請を受けていることから、その課題への対応が喫緊であると認識し、この会を企画した。
舞台芸術活動と育児の両立についての理解やサポート体制は少しずつ進捗していながらも、まだ十分とは言えず、保護者にとって物理的にも精神的にも大きな負担になっている。
テーマに関する講義、事例報告を踏まえてその課題を取り巻く状況を明らかにし、個々の立場や経験をもとにした具体的に必要な支援を考える。
会期:2024年6-7月 全5回
会場:
第1,2,5回:オンライン
第3,4回:対面は森下スタジオ/オンラインでも開催
対象:
フリーランスで舞台芸術活動に関わる芸術家、技術者、制作者など
※育児中ではない方もご参加いただけます。
参加費:無料
定員:15名程度
※希望者多数の場合、抽選で参加者を決定します。
共同プランナー:塚口麻里子(舞台芸術制作者オープンネットワーク(ON-PAM)理事長兼事務局長)
講座概要
第1回(オンライン):6/6(木)13:00-15:00
◆参加者自己紹介
◆講義:子育て支援制度の現状を知る
講師:井上美葉子(いのうえみわこ・社会保険労務士、キャリアコンサルタント、認定ワークショップデザイナー)
第2回(オンライン): 6/12(水)11:00-13:00
◆劇団、カンパニーでの取り組みの事例報告を踏まえて成果と改善点を討議
報告者:
坂本もも(プロデューサー、合同会社範宙遊泳代表、ロロ制作)
中野成樹(演出家、中野成樹+フランケンズ(なかのしげき ぷらす ふらんけんず)主宰、日本大学芸術学部演劇学科教授)
第3回:
森下スタジオ:6/22(土)13:00-15:00(子どもの同伴可、無料の託児サービス:0-12歳対象もあり)
ファシリテーター:塚口麻里子
オンライン:6/26(水)13:00-15:00
ファシリテーター:岡本純子(セゾン文化財団 シニア・プログラム・オフィサー)
※いずれかを選択してください。
◆課題の洗い出しと選定
課題例
支援団体のケア人材不足、劇場の託児サービスの課題、育児中以外の人とサポートしあえる関係の築き方、出張に必要なサポート、仕事をセーブするための支援と仕事を減らさないための支援は異なる、技術スタッフと出演者の支援は異なる、トップダウンでしかやり方を変えられないのか等。
第4回:
森下スタジオ:7/6(土)13:00-15:00(子どもの同伴可、無料の託児サービス:0-12歳対象もあり)
ファシリテーター:塚口麻里子
オンライン:7/10(水)13:00-15:00
ファシリテーター:岡本純子
※いずれかを選択してください。
◆課題についてグループディスカッション
宿題
◆具体的に必要な支援を考える。
第5回(オンライン):7/17(水)13:00-15:00
◆具体的に必要な支援の発表
申し込み:
5月16日(木)までに下記フォームよりお申し込みください。
https://www.saison.or.jp/2024childrenapply
※希望者多数の場合、抽選で参加者を決定します。
プロフィール
共同プランナー:塚口麻里子
2006年〜17年PARC – 国際舞台芸術交流センターにてTPAM in Yokohamaプログラム・オフィサーとして国際プラットフォーム事業に携わる。舞台芸術制作者オープンネットワークの設立に参加し、2013年より常務理事兼事務局長として従事。2019年4月より現職。STスポット理事。文化庁文化芸術分野の適正な契約関係構築に向けた検討会議委員。
第1回講師:井上美葉子
大阪・京都にて小劇場演劇や公共文化事業の制作、民間大劇場の広報・制作等を経験。現在はKYOTO EXPERIMENTのボランティア、インターンのマネジメント、ハラスメント講習の企画・運営を担当。また非常勤講師として芸術系大学、専門学校でキャリア教育に携わる。2023年より大阪アーツカウンシルアーツマネージャー。主催:公益財団法人セゾン文化財団
第2回事例報告者:
坂本もも
1988年生まれ。学生劇団から商業演劇まで幅広く制作関連の仕事を経験。舞台芸術制作者オープンネットワーク(ON-PAM)、一般社団法人緊急事態舞台芸術ネットワーク(JPASN)理事。多摩美術大学 演劇舞踊デザイン学科非常勤講師。2017年に出産し育児と演劇の両立を模索中。
中野成樹
1973年、東京生まれ。2014年頃より劇団メンバーの子育てが徐々にはじまり、現在6名が育児と創作の併走を試みている。他にも、体調不良、ダブルワーク、などとも向き合う。
主催:公益財団法人セゾン文化財団
※「助成事業に係る広報活動やネットワーク構築」の一環として本会を実施します。